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廃車の手続き
廃車にした車は再登録も可能!その条件と申請の手順を徹底解説

廃車にした車は再登録も可能!その条件と申請の手順を徹底解説

廃車の手続き

廃車という言葉からは、二度とその車に乗ることができないというイメージを持ってしまいがちです。

しかし実際には、廃車の種類によって再登録を行うことが可能であり、再び公道を走る状態に戻すことができます。

一度廃車にした車を再登録するための条件とはどんなもので、どのような手順で申請を行うと再登録を果たせるのでしょうか。

提出が必要となる書類も含めて、再登録の方法を徹底解説します。

廃車後に再登録できるのは「一時抹消登録」のみ

廃車には一時抹消登録と永久抹消登録の2種類があります。

この中で廃車後に再登録できるのは一時抹消登録のみです。

永久抹消登録を実行した場合、その車に乗ることは二度とできなくなるため注意しましょう。

一時抹消登録には有効期限がなく、十年後でも二十年後でも再登録を行うことは可能です。

主に仕事で長期間自宅から離れる場合や、長期間の入院治療等が必要な場合など、何らかの事情で一時的に運転から離れる際に選ばれることが多いのが一時抹消登録になります。

一時抹消登録を行うメリット

一時抹消登録は、廃車として少し中途半端に感じる手続きと言えるかもしれません。

しかしこの廃車方法には大きなメリットがあります。それが、自動車税や自賠責保険料等の請求をストップできるという点です。

自動車税は、登録している車の所有者に対して請求されます。

一時抹消登録を行うと、登録から除外することができますので、その車は課税対象外となるのです。

再登録をするまでの間、自動車税が請求されることは無くなります。

ただし、税金以外の維持費がかかる点には要注意です。

駐車場を借りる場合にはその費用が必要ですし、適時メンテナンスの実施も求められます。

これを怠ると再登録した際に不具合が生じるため、お金を惜しまず手入れすることが大切です。

廃車から再登録までの具体的な手順

廃車から再登録までの具体的な手順

一時抹消登録による廃車手続きを済ませてから、再登録するまでの具体的な手順をお伝えします。

まずは簡単に流れを整理しておきましょう。

・車庫証明を発行する

・自賠責保険に加入する

・仮ナンバーを取得する

・車検を受けて通過する

・再登録のための必要書類を揃える

・管轄の陸運局で再登録を行う

ここからは、それぞれの手順の内容について項目別に詳しくご紹介します。

車庫証明を発行する

廃車した車を再登録する過程において、仮ナンバーの取得が必須です。

この際の必要書類として求められる物の一つが車庫証明になりますので、まずは最寄りの警察署に足を運び、車庫証明の発行を依頼しましょう。

車庫証明は申請当日には交付されません。

最大で約1週間の期間が必要になりますから、時間に余裕を持って手続きを済ませましょう。

なお、車庫証明の取得には発行手数料として2,100円、交付手数料の500円が必要です。

自賠責保険に加入する

先ほどお伝えした通り、再登録の際には仮ナンバーの取得が必須なため、仮ナンバーの取得条件である「自賠責保険への加入」という条件も満たす必要が生じます。

まずは保険会社と連絡を取り、再登録の旨を告げた上で、自賠責保険に加入しましょう。

仮ナンバーを取得する

自賠責保険への加入が完了したら、仮ナンバー取得の申請を行います。

この手続きは最寄りの陸運局で行うことになり、申請が受理されると当日中に仮ナンバーを受け取ることが可能です。

申請の際には、以下の書類が必要になります。

・一時抹消登録証明書

・自賠責保険証明書

・身分証明書(運転免許証など)

・印鑑

車検を受けて通過する

車検を受けて通過する

仮ナンバーを取得しただけでは、まだ公道を走ることはできません。

車検を受けて通過することによって、ようやく再登録に向けた準備が完了します。

仮ナンバーの有効期限は最大で5日程度なので、仮ナンバー取得後は速やかに車検を受けましょう。

再登録のための必要書類を揃える

車検を通過したら、いよいよ再登録の手続きへと移ります。

まずは必要書類を整理して、申請当日までに不備がないようにすべて揃えましょう。

再登録の手続きに必要な書類は以下のようになります。

・有効な車検証

一時抹消登録証明書

・所有者の印鑑証明書(発行から3ヶ月以内の物に限る)

・実印

・車庫証明(自動車保管場所証明書)

・自賠責保険証明書

・自動車重量税納付書

・申請書

・手数料納付書

・委任状(代理人が手続きを行う場合のみ)

このように車検証、車庫証明、自賠責保険証明書が必要書類に加えられているため、この中の一つでも手続きを怠ると再登録の申請は受理されません。

必ず再登録の前に手続きを済ませて、必要書類を揃えておきましょう。

申請書と手数料納付書は、あらかじめ陸運局の窓口で入手できるので、持ち帰って自宅で記入することがおすすめです。

その時間を取れないという場合は、申請当日に窓口で記入しても問題ありませんが、慌てて記入漏れなどのミスをしないように注意しましょう。

また、車庫証明は警察署で発行されてから40日以内の物だけが有効な書類として扱われます。

そのため、最初の手順から再登録の申請を行うまでのタイムリミットは40日間です。

計画性を持ち、速やかにそれぞれの手続きを進めましょう。

管轄の陸運局で再登録を行う

先ほどご紹介した必要書類をすべて揃えて、管轄する陸運局の窓口に提出して手続きを進めます。

再登録の場合の手続きは「中古車新規登録」になります。

記入する申請書の種類が分からない場合は、窓口で中古車新規登録と告げれば必要な書類の受け取りが可能です。

申請した内容に不備がなければ、当日中に中古車新規登録が完了します。

その場で自動車税と自動車取得税の支払いを行い、最後にナンバープレートを購入して自動車に装着すれば、その日から公道を再び走ることができます。

取得していた仮ナンバーは放置せず、返却することも忘れないようにしましょう。

有効期限を過ぎても返却しない場合、道路運送車両法違反となり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられる場合があります。

軽自動車の廃車~再登録は手続きの場所や内容が若干異なる

普通自動車と軽自動車の再登録は、手順そのものは全く変わりませんが、申請を行う場所と必要書類が若干異なります。

何を用意して再登録の申請を行うべきなのか、普通車との違いを確認しておきましょう。

軽自動車検査協会で手続きを行う

軽自動車の場合、再登録の申請は軽自動車検査協会で行います。

普通車とは違い、陸運局で申請を行うことはできません。

また、この際に依頼する手続きの内容は「新規検査」となり、普通車の「中古車新規登録」とは名称が異なる点にも注意しましょう。

軽自動車の再登録に必要な書類

軽自動車の再登録に必要な書類

軽自動車の場合、新規検査を受けるために以下の書類が必要です。

・保安基準適合証

・点検整備記録簿

・使用者の印鑑

・所有者の印鑑

・自動車検査証返納証明書

・使用者であることの証明書

・使用者の住所の証明書

・自賠責保険証明書

・申請検査書

・自動車重量税納付書

・新規検査申請書

・軽自動車検査票

・軽自動車税申告書

・自動車取得税申告書

普通車と比較すると用意する書類が増えるため、時間には余裕を持って手続きを進めましょう。

廃車した車を再登録する際の注意点

廃車した車を再登録する際は、いくつかの点に注意を配りましょう。

3つの注意点について具体的にお伝えします。

6~7千円の手数料がかかる

車庫証明や登録手数料、検査手数料、ナンバープレートの取得費などを合わせると、約6~千円の手数料がかかります。

さらに自賠責保険料と自動車税等が必要になりますので、多少の出費は覚悟しなければなりません。

任意保険への加入は要検討

再登録が完了した時点で必然的に自賠責保険には加入できていますが、任意保険には未加入の状態です。

万一の際の補償内容を手厚くするためには、公道を走るよりも前に任意保険に加入しましょう。

車検を通過できない可能性がある

長年に渡って放置していた車の場合、車検に通過できない可能性があります。

車検をパスしない限り公道を走ることはできません。

こういった事態を避けるために、必要なメンテナンスは必ず行いましょう。

まとめ

一時抹消登録により廃車を行っていた場合は、所定の手続きを行うことにより再登録が可能です。

将来的に、廃車した車に再び乗る可能性がある場合は、永久抹消登録ではなく一時抹消登録を行いましょう。

必要書類を揃えるためには、車庫証明の取得、自賠責保険への加入、車検証の確保といった手続きを手順通りに進めると効率的です。

普通車と軽自動車では、申請場所や必要書類が異なるため、その内容の差についても把握しておきましょう。